頭では「ペット保険は原則いらない」と思っています。
それなのに、うちの猫2匹には、それぞれ別の保険をかけています。
いらないと思っているのに、入っている。
この矛盾を抱えたまま、何年も保険料を払ってきました。
今日は、その正直なところを書いてみます。
頭ではいらないと思うのに、入っている
ペット保険を人に手放しで勧められるかというと、私はできません。
続けてきたからこそ見えた「うーん」という部分が、いくつもあるからです。
それでも解約せずにいるのは、結局のところ安心のためです。
もしものとき、お金の心配で治療をためらいたくない。
その気持ちだけで、毎月の保険料を払い続けています。
論理では「いらない」、感情では「入っておきたい」。この二つがずっと平行線のまま、私の中に居座っています。
勧めきれない理由① 免責
まず引っかかるのが、免責です。
私の理解では、加入する前からすでに症状が出ている病気や、その少し前に治療した履歴のある病気は「免責」という扱いになり、
その部分にはいっさい保険が下りません。
免責になるものがある場合は、だいたい別の書面で知らせてくれます。
ただ、免責はずっと固定というわけでもないようです。
その病気の治療が終わっていれば、あらためて審査を依頼して、免責を外してもらえることもあります。
私はここをうまく使えなかったのですが、その話はあとで書きます。
あとから入っても、症状が出たあとの部分は守ってもらえない。
だから話はいつも、病気が出る前に入るか、いっそ入らずに貯金しておくか、の二択に近づいていきます。
勧めきれない理由② 更新を断られるかもしれない
もうひとつ、私自身が経験したわけではないのですが、口コミやショート動画でときどき見かけて気になっているのが、
更新のタイミングで保険を断られることがあるかもしれない、という話です。
これは口コミで見かけるだけで、本当のところは分かりません。
商品の説明にそう書いてあるわけでもないので、確かめようもない。
でも、そういう不安材料があること自体は、事実として頭に置いておいたほうがいいと思っています。
確かめようがないからこそ、いざというときに全部を頼りきってしまうのは、ちょっと怖いなと思ってしまうのです。
それに、保険はあくまで保険です。
めったにないことだとは思いますが、もし保険会社そのものに何かあれば、補償のよりどころ自体がなくなってしまう。
そこも、心のすみに置いておいたほうがいいのかなと思っています。
勧めきれない理由③ 戻るのは、かかった治療費の一部だけ
そもそもペット保険は、かかったお金がぜんぶ戻ってくるわけではありません。
多くの保険は、補償の割合を選ぶ形になっています。
たとえば「かかった治療費の50%」か「70%」か、といった具合です。当然、70%のほうが保険料は高くなります。
私は、2匹とも50%で契約しています。
つまり、治療に2万円かかっても、戻ってくるのはそのうちの1万円。残りは自分で払う、ということです。
しかも、保険がきくのは「治療費」だけ。
ワクチンや健康診断、フィラリアの予防薬といった、病気を防ぐためのお金には、いっさい保険は出ません。
病気にならないための費用にこそ備えたい気もするのですが、そこは対象外。
ここは正直、不満に思っているところです。
nicaの場合|免責を外しそびれた話
うちのnicaは、拾ったときに噛まれたような怪我がありました。
治療自体は終わっていたのですが、ちょうど保険に入る直前に、その怪我から膿が出てもう一度治療した履歴があって。
そのために、その部分が免責という扱いになりました。加入していたのは、前の保険会社です。
さきほど「免責は外せることもある」と書きました。
まさにこのときも、治療は終わっていたので、すぐ手続きをすれば外せたはずでした。
でも、免責がついていたこと自体に気づいていなくて、対応しないまま時間が過ぎ、
そのままになってしまいました。(免責がつくときは、別で書面が届いていたはずなのですが。)
しばらくはその保険を続けていましたが、体も大きくなってきて、
将来のことを考えて大手の会社に切り替えました。
私が選んだのはアニコムです。
免責があったから乗り換えた、というわけではありません。
あくまで、この先ずっとのことを考えての切り替えでした。
ただ、切り替えたちょうどそのころ、nicaは過剰グルーミングをしていた時期でした。
以前、猫の過剰グルーミングで病院をいくつも回った話も書きましたが、
まさにその渦中だったので、皮膚の治療はこちらでも免責になってしまいました。
しかも今度は、症状がまだ治っていないので再審査も出せず、免責のままです。
アニコムを続ける理由が、薄くなってきた
アニコムは大きな会社で、一生涯めんどうを見てくれる保険なのだと思っています。
入ったときは、使わない年は割引もあると聞いて、それはいいなと思っていました。
でも実際に使う場面になると、印象が変わりました。
使った回数によって翌年の保険料が上がる仕組みなので、使うたびに「これは今年何回目だっけ」と考えてしまうのです。
目の前の子の治療のことだけを考えたいのに、翌年の保険料が頭をよぎる。
これが、思っていた以上に骨が折れました。
ちなみに今、nicaのアニコムは年払いで3万円ほどです。
ペット保険の保険料は年齢とともに上がっていくので、これからさらに増えていくはずです。
皮膚のトラブルが対象外なのは、もう諦めているのでいいんです。
それよりも、この使いにくさのほうが私にはこたえました。
負担が大きいぶん安心も大きいのはわかっていても、それだけで続けるのは、うーんと思うことが増えてきて。
私の場合は、今のところ続ける理由が薄くなってきたな、と感じています。
最近、もう一匹が入っている保険の年齢の上限が上がったので、nicaもそちらに切り替えたいと考えています。
(保険料や条件は会社や時期で変わるので、詳しくは各社で確認するのが確実です。)
sakuの場合|病気が出る前に入れた話
もう1匹のsakuは、nicaとは逆でした。
sakuは、免責がつくような症状が出る前に加入できたので、今のところ免責になっているものがありません。
入ったのはリトルファミリーという保険です。
私の理解では、こちらは使う回数に制限がなく、使ったから翌年に上がるということもないので、
nicaのときより気持ちよく使えています。
sakuのほうは、この前、月払いから年払いに切り替えて、今は年1.5万円ほどです。
(こちらも年齢で変わるので、あくまで今の金額ですが。)
同じ「猫の保険」でも、どの会社のどの商品を選ぶかで、使い心地はこんなに変わります。
とくに、使った回数を気にせず使えることが、nicaのときと比べていちばん大きな違いでした。
一人暮らしに刺さった「みらいの約束」
そのリトルファミリーに、「みらいの約束」という保険があります。
飼い主に万一のことがあったとき、提携している保護団体を紹介してくれる、というものです。
1年ほど前にできた新しい保険で、今年の切り替えのタイミングで、sakuはこれにしました。
まだ一度も使ったことはありません(その日が来ないのが一番なのですが)。
それでも、一人暮らしの私には、これがけっこうな安心材料でした。
自分にもしものことがあったら、この子はどうなるんだろう。
独身で猫と暮らしていると、ふとよぎるのはお金のことより、その心配だったりします。
sakuをこれにしたのは、その不安を少しでも軽くしておきたかったからでした。
実際、猫の医療費はどれくらいかかるのか
では、肝心の医療費は実際どれくらいかかるのか。
検査をいくつかすると、1回の診察で2万円が飛ぶことは、ざらにあります。
月に2回通えば、それだけで5万円近く。
猫の医療費は「かかるときは一気に、落ち着けばゼロ」と、波がとても大きいのです。
実際、sakuは今年に入って膀胱炎になりました。
月に2回通った月は、やっぱり5万円ほど。
その後もなかなか治らず、毎月2万円くらいがかかり続けました。
今は症状が落ち着いて通院がなくなり、医療費はゼロに戻っています。
このsakuの膀胱炎では、保険から治療費の50%が戻ってきました。これは本当にありがたかった。
最近は、窓口でその場精算ができるようにもなってきています。
それでも私は、いったんカードで払ってポイントをためて、あとから請求する形を選ぶと思います。
どちらにしても、まとまったお金を一度は自分で用意しておく必要がある、という点は変わりません。
まとめ:保険は安く、医療費は自分で貯める
いろいろ経験して、今の私がたどり着いているのは、こういう付き合い方です。
保険はできるかぎり安く抑えて、最低限の安心だけ持っておく。
そのうえで、いざというときの医療費は、自分でも少しずつ貯めておく。
どの保険を選ぶかは、結局のところ「一番安いところを探す」に近いです。
欲しい補償は人それぞれなので、これが正解、とは言い切れません。
私自身、sakuは保険料の安さでリトルファミリーを、nicaは補償の手厚さでアニコムを選びました。
でもそのnicaも、今は使いにくさから安いほうへ切り替えたいと思っている——結局、そこに落ち着きつつあります。
では、医療費はどれくらい貯めておけばいいのか。
日本獣医師会の調査(平成27年度)では、猫が生涯にかかる治療費は平均でおよそ120万円(1,191,266円)とされていました。
1年あたりにすると、8万円ちょっとです。
正確な金額は、その子の体質や長生き次第で大きく変わりますが、少なくともこれくらいは、
いざというとき突発的に出せるようにしておけば、かなり安心なのではないかなと思っています。
保険は、戻るのはかかった治療費の半分だけ、予防には出ない、免責や更新の不安もある。
万能ではありません。
だからこそ、最後に頼れるのは、自分で用意しておいたお金なのかなと、思うようになりました。
それでも、そう言いながら、安心はどうしても手放せません。
矛盾しているのは分かっているけれど、いちばん安い保険だけは、やっぱり残しています。
これはもう、仕方のないことなんだと思います。


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