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うちの上の子は、自分の毛をむしります。
背中やお腹の毛を、なめて、抜いて、気づけば地肌が見えるほどに。
「過剰グルーミング」と呼ばれる行動です。気づけば、もう何年もつき合っている悩みでした。
先に書いておくと、原因は今もわかっていません。
病院を3つ回って、アレルギー検査もして、それでも「これだ」という答えは出ませんでした。
これは治療法の話ではなく、原因がわからないまま、うちの子と私があれこれ試してきた記録です。
同じように悩んでいる方の、何かの参考になればと思って書きます。
始まりは、血尿と膀胱炎でした
最初に毛をむしり始めたのは、今のマンションに引っ越す前。
ちょうどコロナの時期で、私がずっと家にいるようになったタイミングでした。
家の片付けをしていた頃に、血尿が出て、膀胱炎になって、一部の毛をむしるように。
当時の病院は「これ以上はストレスになるから」と、あまり検査をせずに膀胱炎の治療をしてくれる方針でした。
引っ越し前に実家に預かってもらっている間に血尿は治って、「引っ越し前後のストレスだったんだね」と、
そのときは結論づけました。
でも引っ越しのあとも、ときどき一部分だけ毛をむしる様子は、少しずつ増えていきました。
吐き続けた一週間と、病院への不信
引っ越して1年ほど経った頃、ワクチンのついでに、毛をむしることを新しい病院で相談しました。
何度か通院して様子を見てもらい、処方された薬の中にはステロイド系のものもありました。
よほど不味かったのか、本気で嫌がっていたのを覚えています。
そのあとだったと思います。
それまで毛玉を吐いたことがなかった子が、毛玉を吐きました。
ワクチンを打った日だったので、合わなかったのかと慌てて病院へ連れて行くと、
担当の先生に「猫は吐くものですよ」と鼻で笑われました。
処方はなし。
看護師さんの対応も、ずいぶん雑に感じたのを覚えています。
帰ってから、また吐きました。それから何度も、何度も。
朝の診察はもう終わっていたので、夕方の診察時間を待って病院へ。
点滴を打ってもらって、検査をして、胃腸炎と診断されました。
運の悪いことに、翌日は病院の休診日。
何かあっても連れて行けないまま、吐き続ける猫の世話をしながら、じりじりと時間が過ぎるのを待ちました。
今思えば、この時点で病院を変えればよかったと、いまでも反省しています。
休み明けにもう一度点滴をしてもらって、やっと状態は落ち着きました。
診療明細書を見返すと、結局一週間ほど毎日通って点滴を受けていたようです。
そして、この一件のあとから、毛をむしる行動は明らかにひどくなりました。
〔写真:いちばんひどかった頃の状態〕


病院を3つ回って、わかったこと
その病院には不信感が残ってしまい、胃腸炎の治療が終わったあとは行かなくなりました。
次に、皮膚も診てもらえる病院を探して一度通ったのですが、そこは支払いにクレジットカードが使えませんでした。
動物病院の費用は、検査や点滴が重なると一気に跳ね上がります。
現金をほとんど持ち歩かない私は、そのとき持っていたお金でギリギリ。
良心的な病院だったと思うのですが、通い続けるのは難しくて、それきりになりました。
今はキャッシュレスで払える病院がほとんどですが、なかには現金だけの病院もあります。
私はこの一件に懲りて、初めての病院は支払い方法を先に調べてから行くようになりました。
そして3つめ。家からは少し離れた場所にある、今の病院にたどり着きました。
そこでは「精神的なものでは」ということで、ストレスケアも考えられた食事療法(ロイヤルカナンのユリナリー)を
勧められました。
原因がはっきりしないので、私からアレルギー検査もお願いしてみました。
2万6千円のアレルギー検査、結果は「決定打なし」
アレルギー検査は25,000円。外注検査の送付手数料1,000円を足して、合計26,000円+消費税でした。
検査の仕組みは人間のものとだいたい同じで、何に反応が出たか・出なかったかがわかります。
結果は——いろいろ反応は出たのですが、どれも決定打に欠けていました。
「これを避ければ治る」と言えるものが、見つからなかったのです。
その後は、薬を試したり、サプリメント(アンチノール)を試したり。サプリは一時期飲ませていましたが、
効果のほどは正直よくわかりませんでした。最終的には、食事療法で様子を見るという形に落ち着きました。
ひどいときにはエリザベスカラーも使いました。
いくつか試した中では、ドーナツ型のものと、花形のやわらかいポリエステルのものが、この子には負担が少なかったように思います。
病院は、合わせて3件。
どの病院でも、原因ははっきりわからないという答えでした。
通院を、やめると決めました
1年ほどあれこれ調べて、試して、それでも原因はわからず、効果もいまいち感じられず。
これ以上、通院そのものでこの子にストレスをかけるほうがよくないのでは——
そう考えて、この件での通院はやめることにしました。
毛をむしる行動が出たときは、ときどきエリザベスカラーをつけて様子を見る。
そんなつき合い方が、しばらく続きました。
保湿スプレーを試してみたら
去年の11月、ネットを見ている時に「ペット用の保湿スプレー」というものを見つけました。
皮膚の状態が良くなったという口コミを見て、試しに楽天で買ってみることに。
私が最初に買ったのは3300円のスプレーでした。
つけるのは1日1回。頻繁にグルーミングをして毛が薄くなっているときは1日2回にしていました。
スプレーを嫌がる子なので、最初は手のひらに出してから全身に塗っていました。
最近は塗っている途中で暴れるので、さっとスプレーしてから手で全身に広げる方法に変えています。
量は、背中に2プッシュ、お腹に1プッシュ、よく吸いついている両前足に1プッシュ。1日4プッシュのペースで、
1本がだいたい3ヶ月もちました。
1,000円ほどで3ヶ月なら、試すハードルは低かったです。
うちの子の過剰グルーミングは、だいたい夏頃から冬にかけてひどくなり、そのあと緩やかに落ち着く、という波がありました。
スプレーを始めて9ヶ月ほど経った今、例年なら「ひどくはないけれど、むしった痕が気になる」時期なのですが——
今のところ、気にならないくらいまで来ています。
ここ数年で、いちばんいい状態です。
お腹にはまだピンクの地肌が見えているので、完治とまでは言えません。
スプレー自体はすごく嫌がるので、状態のいい今はほとんど使っていません。
それに、うちの子は夏からが本番。これからの様子を見てようやく、本当に良くなったのかがわかるところです。
〔写真:今の状態。薄い部分はあるけれど、毛が生えてきた〕
2万6千円の検査でわからなかったことが、1,000円のスプレーで落ち着くなんて。
もちろん、たまたま時期が良かっただけかもしれません。
それでも、あの背中に毛が戻ってきたのを見たときは、じんわり嬉しかったです。

まとめ:原因がわからないまま、それでも
うちの子の過剰グルーミングは、結局、原因がわからないままです。
ストレスなのか、乾燥なのか、体質なのか。病院を3つ回っても、検査をしても、答えは出ませんでした。
それでもいま思うのは、「原因がわからない」と「何もできない」は、違ったということです。
食事を変えてみる。カラーを工夫してみる。通院をやめる決断をする。保湿を試してみる。
正解はわからないまま、その時々でこの子に負担の少ない方を選んできて、今がいちばんいい状態になりました。
※これは、あくまでうちの子の場合の記録です。同じ「過剰グルーミング」でも原因はそれぞれ違うと思うので、
気になる症状があるときは、かかりつけの先生に相談するのがいちばんだと、私は思っています。
もし同じように、原因のわからない症状と長くつき合っている飼い主さんがいたら。
答えが出ない日々は、本当にじりじりします。私も、吐き続ける子のそばで何もできない夜がありました。
それでも、小さく試せることは、まだ残っているかもしれません。うちの子の背中に毛が戻ってきたように。


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